痛みと血流。
体の痛みを和らげるポイントは、体の「かたち」に囚(とら)われないで「はたらき」を大切にすることです。
レントゲンやMRIで撮られた骨の変形や、ヘルニアを取り除くという体の「かたち」に注目した局所治療に対して、鍼灸の施術は、自分の力で悪いところを治すという体の「たらき」を大切にする施術です。
鍼灸の施術では、体の変形は変えることはできません。
しかし、骨の変形やヘルニアを取り除けなくても、痛みを和らげることはできます
痛みの原因は、別のところにあるのですから。
痛みの改善のキーワードは、「血流」です。
私たちの体は、ストレスや怪我などで体が痛むと、それを修復しようとする自己治癒力が働きます。
その時、体の中ではプロスタグランジンというホルモンによって血流が増し、体を修復しようとします。
身体を温めて、さらに血流を良くするということは、この修復過程を早める効果があります。
血流の良い体が痛みの起こりにくい体、自己治癒力を高める体です。
手足の末端隅々まで、きれいな血液が滞りなく流れている体が良い体なのですね。